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活 動 履 歴 2010年

 

 

第13回】 12月18日(土)、15:00~18:00

 

会 場:明治大学駿河台校舎リバティタワー7階1071教室

 

発表者:森洋子(本学会会長、明治大学名誉教授)

 

テーマ:青いマント-「ブリューゲル版画の世界展」に“読む”諺図像を中心に-

 

(司会:伊藤久恵、山口政信)

 

諺の黄金時代と《青いマント》

 

1.16世紀全体を通じ、諺がいかに聖堂の内陣の椅子(ミゼリコルディア)、タペストリー、絵画、版画などで表現され、どのような時代背景のもとに、諺の黄金時代が到来したかについて述べた。

 

2.ブリューゲル(1525年頃~1569年)の「七つの罪源」シリーズの《貪欲》や《激怒》などに主題を補佐する諺、《嫉妬》のように画面から靴の諺を読むことで、はじめて作品の意味が解釈できる版画などに注目した。

 

3.ブリューゲルの初期の油彩画の傑作《ネーデルラントの諺》(1559年)と諺版画、とくにホーヘンベルフの《青いマント》(1558年頃制作)やフーイェの同題の版画(17世紀初期制作)の画像を個々の諺ごとに比較した。

 

 《青いマント》が意味するものは?

 

 ブリューゲルの《ネーデルラントの諺》やその他の画家たちによる諺版画は当時、「青いマント」と呼称されていた。それは「ひとに青いマントを着せる」には「人を欺く」という意味があったからである。

 

 また諺を通じ、フランドルの日常世界を百科全書的に表現した。無名画家の作品(1570年以降発行)に記されたオランダ語の銘文には、まさに諺版画の発行の意図が凝縮されている。

 

2010年の締めくくりとなった今回の例会には、沖縄、新潟、宮城、福島など遠方からの参加者もあり、大変盛況なものとなった。

日本ことわざ文化学会第1回大会

 

 期 日:2010年11月27日(土)

 会 場:明治大学駿河台校舎研究棟2階 第9会議室 

 時 間:(総 会):11時~12時

 研究発表:13時~15時(座長:時田昌瑞)

 ・石原仁誌…「からだことわざ―

          からだの部分・部位のついたことわざや慣用句」

 

 ・伊藤久恵…「絵双六に見ることわざ・格言―庶民の教育観を探る」

 

 ・川島  洋…「ことわざ社会心理学へのお誘い

                ―『いろはことわざ創り調査法』でみる若者の音楽観」

 

 ・Kate O'Callaghan(ケイト・オカラハン)…

    “Literal and Metaphoric Gaelic Food Proverbs

            : How They Reflect Societal Attitudes.”

  (「ゲール語の食に関する逐語的・比喩的ことわざ―

                   いかに社会を反映しているか」)

 

 シンポジウム:15時15分~17時45分(司会:穴田義孝)

 

 ・西田知己 「寺子屋の教科書にみることわざ学習のヒント」

 

 ・安藤友子 「ことわざと子ども」

 

 ・庄司和晃 「コトワザ教育の推進」

 

 ・山口政信 「〈ことわざを演じる〉という視座―

           ことわざの潜在力を拓く〈ふり〉」

 

 ★ ヴォルフガング・ミーダー (Wolfgang Mieder)からの

 

    大会へのメッセージ

 

明治大学駿河台校舎 リバティタワー19階119F教室

 

浦 和男氏(会員:文教大学兼任講師)

 

司会:穴田義孝氏、コメンテーター: 時田昌瑞氏)

 

「日本の近代化とことわざ:デジタル映像化史料に見る(その1)」

 

要旨:昨年、山口政信会員、時田昌瑞会員と共著で「ことわざ関連史料目録」を作成した。明治期の史料は約350点で、掲載した史料の半 数近くを占めている。そのうち7割近くの史料がデジタル画像化され、インターネット上で無料で閲覧できる。今回の発表では、具体的に史料映像を提示しなが ら、ことわざが明治期にどのような形で文字として紹介されていたかを解きながら、日本の近代化にことわざが果たした役割を考えてみたい。

 

10月30日
 当学会では社会連携を重要な活動と考えています。2010年、エコ・ファースト推進協議会(環境省から認定された全国31社の環境先進企業による)が全 国の小学生、中学生を対象とする「生き物にかかわる『エコとわざ』コンクール」を実施しました。当学会は協議会からコンクールの監修を依頼され、応募され た約500点の創作ことわざを、本学会の森会長、山口、時田両理事が協議会の方々と審査いたしました。
表彰式は同年10月30日名古屋でCOP10パートナーシップ事業として開催され、学会として「くまをおうより森をそだてよ」(小3 湯川真有さん)を日本ことわざ文化学会賞、「僕らが守るよ!地球の未来」(小3 関 颯人さん)を森洋子賞(個人賞)として授与しました。
森会長は「ことわざを知る楽しみ、見る楽しみ―さまざまな生き物の世界から」と題した講演を行いました。今年は「森林」をテーマとするエコとわざコンクールが開催されますが、当学会が昨年に引き続き、審査に参加いたします。

 

【第12回】 10月22日(金)18:00~

会 場:明治大学リバティタワー1071教室

講 師:川上千里氏(会員)

テーマ:「消えていく農業のことわざ」

 

【第11回】 9月24日(金)18時より

明治大学駿河台校舎 リバティタワー7階 1071教室

山田恒人氏(元明治大学教授)

「ことわざと人生訓 ―ギリシア宗教と文学の関連―」

概要:

1. ギリシア ローマのことわざ その概観と特徴

2. 汝自身を知れ ギリシア宗教とことわざの関連

3. ギリシア ローマのことわざの西洋文化への影響 

 

【第10回】7月3日(土)14時~16時

明治大学駿河台校舎研究棟4階第3会議室

明治大学中央図書館ギャラリー& 同博物館

時田昌瑞氏(理事)

「時田昌瑞ことわざコレクション」について

要旨:ことわざ研究の第一人者、時田昌瑞氏(本学会理事)より明治大学に寄贈いただいた、ことわざにまつわる貴重なコレクションを、時田氏ご本人に説明案内をしていただきます。

 

「ブリューゲル版画の世界展」の開催

2010年7月17日~11月23日まで、東京渋谷の文化村ザ・ミュージアム、新潟市美術館、京都の美術館 「えき」Kyotoにおいて、「ブリューゲル版画の世界」が開催され、ベルギー王立図書館所蔵のブリューゲル作品76点、その他の画家たちの作品74点、 合わせて150点の版画作品が紹介された

 今回発表していただいた本学会会長の森洋子氏は、西洋美術史研究、ブリューゲル研究の第一人者であり、この展 覧会の総監修者である。「ブリューゲル版画の世界展」では、150点の出品作のうち、諺を主題としたブリューゲルと同時代、次世代の版画作品が20数点展 示され、16世紀のネーデルラントで流布した諺が展示された。

 

【第9回】 6月19日(土) 15時~17時

明治大学駿河台校舎 リバティタワー6階1062教室

伊藤久恵氏 (会員、ESPミュージカルアカデミー講師)

「絵双六に見ることわざ・格言」

-教育心理学的視点からの分析-

要旨:東京学芸大学附属図書館には、江戸時代末期から明治時代にかけて作られた100点あまりの「絵双六コレクション」があります。今となっては現物を手にすることが困難なものばかりですが、今回、これらの貴重な絵双六の全画像データを図書館から借りることができました。

様々な絵双六をご紹介すると共に、絵双六の中に書かれている教育格言(ことわざ)から読み取れる当時の教育的価値観や子ども像にも目を向けてみたいと思います。

 

【第8回】 5月14日(金) 18時~20時

明治大学駿河台校舎 研究棟4階第2会議室

小室輝久氏 (明治大学准教授)

「法律のことわざ」

要旨:西洋の法律には法格言(法諺)と呼ばれる、ある種のことわざがあります。これらの法格言のなかには、「目には目 を、歯には歯を」のように紀元前17世紀のハンムラピ法典に既に見いだされ、旧約聖書や新約聖書にも表れている非常に古いものもあれば、「法律なければ刑 罰なし」のように、ラテン語で表記されているけれども19世紀の法学者の命題に由来する比較的新しいものもあります。

 

【第7回】 4月10日(土) 14時~16時

明治大学駿河台校舎 研究棟4階第3会議室

西田知巳氏 (会員:上智大学コミュニティ・カレッジ講師)

司会:山口政信氏、コメンテーター:時田昌瑞氏

「寺子屋教育とことわざ」

 

【第6回】 3月27日(土) 14時~16時

明治大学駿河台校舎 リバティタワー13階1131教室

庄司和晃氏 (大東文化大学名誉教授)

コメンテーター :時田昌瑞氏 、コーディネーター:山口政信氏

「コトワザ教育について ―これまで (と) これから―」

要旨:コトワザという魅力的な文化遺産は、教育上においても、十分 に見返す必要があります。そこで、自身のやってきたことから、『これまで』と『これから』という点で、4項目をとりあげて、報告することにします。

 ●時間だけはたっぷりと工面する。

 ●コトワザに隠れ潜む法則と経験。

 ●間接教育の創作俗信と創作呪文。

 ●「絵コトワザ」の実践を進める。

時田昌瑞さんの『図説ことわざ事典』が出るにおよんで、 コトワザ研究は、新たな段階にはいったと思っています。

 

【第5回】 2月26日(金) 18時~20時

明治大学駿河台校舎 研究棟4階第2会議室

山口政信氏(会員:明治大学教授)

司会、コメンテーター: 時田昌瑞氏

「ことわざ学構築へのアプローチ ―特集『ことわざ』の魅力―ことばの知恵(『国文学解釈と鑑賞』943号)の編著から―」

 

【第4回】 1月30日(土) 14時~16時

 

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